ヨーロッパとの最大の違いは、バイオリンをするのか音楽をするのかという意識の違いにあります。この2つは、似ているが全く異なるものだということを理解するのが大切であるのですが、日本ではなかなか理解され難い点でもあります。
当ヴァイオリン教室では、バイオリンを弾くこと でなく、音楽をするためにバイオリンを弾くという感覚を身につけることを大切にしています。パラドックス的に聞こえるかもしれませんが、そのほうがより繊細で高度な演奏技術が身についてきます。ヨーロッパの音楽教育の特徴はまさにそうした概念に基づいています。
指の置き方をどうするとか、弓の使い方をどうするなどということについて取り扱うときも、必ず、先ず、どういう音が欲しいのか、どういう表現にしたいのかというイメージが明確になければただの機械的な動きになってしまうのです。
もし、日本に多い傾向のバイオリンの弾き方に、なにか重たい、マジックで描いたような、モノトーンな印象を受けることがあるとすればその原因のひとつには弓使いの問題があります。
当バイオリン教室では,弓を極力つかまない、解放されたボーイングを身につけることにより、表現や音色の多様さによって可能になる色彩の幅を最大限に生かせるようなヴァイオリン奏法を目指します。
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